演じる者・隠される者 えんじるもの・かくされるもの
解ってはいたけど、
ココまで異形なモノを見る様な眼で見なくてもいいんじゃない?
領海からアークエンジェルと共に帰還し
今も尚、首長達が集まる会議へと向かっていると
ウズミに会い
「今からアークエンジェルの艦長に会う
一緒に来なさい」
との言葉を受けウズミの後に付く為、体を反転するが
秘書兼教育係のに腕を引っ張られ、廊下の端まで来ると
声が漏れぬ様に体制を屈め、の耳近くに近づくと
「いいですか、トモエ様
アークエンジェル内に入れば連合軍が居るのです。
その事はトモエ様もお解かりですね?」
問いかけられる言葉に視線を合わせる為、
首を動かそうとするが、の返事を待たず
は言葉を進めた。
「トモエ様は立場がありますが子供でいらっしゃる。
その事で連合軍から色々な視線で見られたり
試そうと言葉をかけてくる事もあるでしょう」
一呼吸置くと再び言葉は続けられ
「どんな時でも冷静で居て下さい。
けして、怒りなどを悟られぬ様に」
宜しいですね?
聞えてくる言葉に今から行く場所の雰囲気を感じ取り
頷くと
「トモエ様にとっては良い経験になりましでしょうから
頑張ってきて下さい」
かがめていた身を正し、微笑みながら言う言葉に
なんとなく裏の意味を感じ取った。
失敗は許さない。
たぶん、ソウ言いたいわれた気がし
微笑みかけられ緩んだ気が一気に引き締められ
恐々との元を離れウズミの元へ歩み寄ると
の到着を待たずしてウズミは歩き出し
遅れない様にも小走りでウズミの斜め後ろに付くと
「戦艦は如何だったかな?」
視線を動かす事も無く、言葉をかけられ
「はい、色々と勉強出来ました。
後・・・問題点も解りました」
ウズミの顔を見る為、視線を上げ答えるが
「その様子ではに怒られた様だな」
笑っているのか、ウズミから出す雰囲気が柔らかくなり
「はい、先程37点だと言われました・・・」
気を緩め話を進める
「そうか、まぁ何事も経験がモノを言う
これから行く所もソウであるはずだ」
「はい」
緩やかな雰囲気の中、重みのある声が廊下に響き
も声に答える様に深く頷く
「今回は見ていれば良い。
そう気を張らずにな」
「はい」
いつの間にか、凛とした空気を纏い
案内の為、外で待っていた連合の人物に案内され艦内に入ると
すぐさまウズミとを見る視線を感じ
居心地の悪さを不躾な視線に眉を潜めかけるが
の言葉を思い出し
何事も感じ取って居ない様に無表情に撤し
ブリッチ内入ると、3人が並びウズミとを向かえ
敬礼後
真ん中にだって居た女性が口を開いた。
「マリュー・ラミアス少佐であります」
茶色のロングの髪を揺らし名を言い終わると
「ナタル・バジルール中尉であります」
黒髪で性格を現す様な張りのある声が響くと
「ムウ・ラ・フラガ少佐であります」
唯一の男性である人物の声が終わると
「ウズミ・ナラ・アスハだ」
ウズミが終わると、3人の視線がに集まり
ゆっくりとはウズミに視線を送ると頷かれ
「トモエ・ユラ・アスハです」
名前だけの自己紹介を終え
集まる視線に見つめ返す様に視線を返すと
ウズミが口を開き話しを進めるが
途中にフラガの
「助け下さったのは、まさか、お嬢さまが乗っていたから
ではないですよね?」
試す様な言葉にウズミは苦笑で返し
本題へと話しを進めていく。
技術要請
を告げ答えは時間を置いてからと言う事で話しを切り上げ
ウズミとはアークエンジェルから離れ、
先程歩いた廊下を歩いていると、が待っており
ウズミと別れる際
「トモエにはアークエンジェルとの架け橋役になって貰う
明日からはスクールにいかずココに来る様に」
向かい合う様に立ち、告げられた言葉に
目を細め
「では、先程の答えは私が」
重みのある声で返すと
「そうだ。
それから、ヘリオポリスからの志願兵達を
家族に合わす事が出来る様に艦長と掛け合う様に
必ず合わせてやらねばならぬ」
「解りました」
敬礼を取るため腕を上げかけるが
「アークエンジェルにはトモエ1人で行くように」
「わ、私1人で、ですか?」
告げられる言葉にが驚き、上ずった声で返すと
瞬時には声を挟んだ。
「お待ち下さい、ウズミ様
トモエ様、御1人でアークエンジェルに向かうのは
まだ身が重過ぎると思いますが」
「解っておる。
だが、いつまでも教育係に頼る訳にもいかん。
その事は君も解っていると思うが?」
「重々承知しております。
ですが・・・・・」
「アークエンジェルとて本部に言える事と言えぬ事がある。
それが今の現状だ」
呆然ととウズミのやり取りをが見ている中
間を開け
「解りました。
私はアークエンジェルの外で待つ様にします」
甘いと言われ様が、コレだけは譲れない
と、キツイ視線をウズミに送ると
ウズミはの意見と認めたのか
「では、頼んだぞ」
一言、言い残し会議室へと向った。
教育者としてキツイ事を言うにも
どこか甘いと怒られるだろうと覚悟を決めていたものの
何も言われ無かった事に
ウズミもまた自分同様トモエに甘いのだと
感じ取り、重い息を体の中に落し
今だ呆然としているに声をかけ、
これからの起こるであろう状況を話す為、
アサヒにと用意された部屋へと入っていった。
『技術要請と志願兵を家族に合わせる事』
拒否される事は許されない状況に
緊張は高まり後ろに控えているを見ると
頷かれ、決心と度胸を固めると、案内に出てきた連合の兵が名を告げた。
「ジャッキー・トノムラ軍曹であります」
「トモエ・ユラ・アスハです」
お互い敬礼し合い、促されるようにトノムラの後ろを歩き
艦内へと入って行くと、先程同様、不躾な視線を向けられ
ウズミが居る時には聞えなかったを指す言葉までもが聞えるが
何も聞えない様なフリをし、艦長室に案内されていると
途中でバジルールと出会い、トノムラから事情を聞くと
眉間に皺を寄せを睨むが
「ココから先は私が案内させていただきます」
「お願い致します」
凛とした声に、子供らしい高い声で返す
どちらも自分らしさを表した声で返し
トノムラに敬礼と共に礼を言いバジルールの後ろを歩き
艦長室へと足を踏み入れた。
中に入ると、先程まで座っていたのか
慌てて立ち上がるラミアスが敬礼をし
も敬礼で返事を返し、すぐさま口を開き言葉を作った。
「先程の答えを頂に参りました。
お答え頂けますか?マリュー・ラミアス艦長」
出来るだけ子供特有の高い声を出さぬ様に言うが
「少し答えを求めるのが早過ぎる様な気がしますが?
トモエ様」
フラガにすぐさま言葉を挟まれる
が
「そうでしょうか?
これでも待った方ですが。
それとも、まだ、答えは出ていませんか?」
視線をラミアスからフラガへと動かし目を合わし返し
「まだとおっしゃるなら、お待ちさせて頂きますが、
如何いたしましょう?ラミアス艦長殿」
少しだけ微笑み言葉を返すと、
視界の端ではラミアスとバジルールが眉間に皺を寄せ
を見ているのが見えた。
「いえ、答えは出ています」
フラガを捕らえていたの視線は声の主に移り
次の言葉を待っていると、
「キラ・ヤマトのモルゲンレーテへの技術提供、させて頂きます」
決意を決めたのか、真剣な表情で告げると
「解りました。
それと、志願兵達の家族との対面許可を首長代表から頂いてきました。
どういたしましょうか?」
もラミアスに負けぬぐらい真剣に言葉を返し
相手の出方を見ると
「志願兵の家族面会ですか?」
予想をしていなかったのか
動揺が伺える言葉に
「そうです。
許可を頂きましたが如何いたしましょうか?
聞けば、挨拶も出来ぬまま兵に志願したと聞いてます。
無用な計らいでしたでしょうか?」
ゆっくりと、シュミレーションを繰り返し
作り上げた言葉を声に出してゆく。
「い、いえ、お願い致します」
つまずきの言葉に
「では、明日0800にコチラヘ迎えに来ます」
告げる事を告げ、今だ驚いているのか戸惑っているマリューと
目を大きく見開くがすぐさま真剣な表情へとかわったバジルールを
視界に入れ、艦長室から出ようと1歩後退するが
「トモエ様は見かけによらずシッカリしてらっしゃる、
オーブは安泰ですね」
内心、気を緩めた時のフラガの言葉に
怒りの表情を出しかけるが、ラミアスのフラガを咎める声の間に
瞬きをしなんとか中へと押し込め
「いえ、私なんかまだまだですよ。
見かけ通り子供ですから。
ですが、鷹の方にお褒め頂けるなんて光栄です」
なんとか、微笑み返すものの
心ではぎこちない笑いではないだろうかと不安になる
が、相手はそんなの考えに気付かず
「いえいえ、自分は一般兵の1人ですから
トモエ様にお会い出来ただけでも光栄ですよ」
なんと言っても未来のオーブを背負う、お方ですし
取って付けた様な言葉に、ラミアスもバジルールも目を見開き
驚くがフラガだけは読み取り難く普通の表情のままだった。
「勘違いなされては困ります。
次の首長代表はカガリ・ユラ・アスハですが」
「おや、同じユラ・アスハでしたので
てっきりトモエ様がお継ぎになるとばかり
失礼いたしました」
「いいえ、気にしていません。
女は皆『ユラ』が付くのですよ」
とフラガの会話に言葉の挟む事が出来ない二人が
呆然としている中
「そうでしたか。
お引止めして申し訳ありませんでした」
「いえ、鷹の方とお話し出来て光栄です。
では、明日志願兵の迎えが来ますので」
「解りました。
よろしくお願いします」
会話が終わり、1人が艦長室を後にした。
帰りも行き同様に視線と言葉を受けるが
そんな事より早くアークエンジェルから出たく
早足で歩き、外で待っているも元へ付くと
敬礼され、手を胸元ぐらいまで挙げ挨拶を出すと
アークエンジェルに背を向け歩き出した。
与えられた部屋に入り、大きなイスに座ると
体全体から重い息を出すように大きく吐き出し
艦内でのやり取り、志願兵の面会許可が下りた事を
に告げ、報告書を作り
首長代表であるホムラとウズミに提出し
今後の話になり、深夜ようやく帰宅が許された。
『パイロットであるコーディネーター、キラ・ヤマトの・・・・・・』
『キラ・ヤマトのモルゲンレーテへの技術提供させて頂きます』
明かりの付いた自室でホットミルクを飲んでいると
急にウズミとマリューの言葉を思い出し
眉を潜めた。
初めてウズミからキラの名前が出た時
驚き、思わず聞き返したくなる衝動に駆られた。
が、自分のトモエとしての立場がその動きを封じ込めた。
会いたい・・・
何度ソウ願っても、会える事は無く
無事なら、この地で平和に過ごしているならそれでいい・・・
そう、言い聞かせてきた。
トモエ・ユラ・アスハ
本当の自分を知って、ヤマト家には受け入れられない
存在だと思い、キラの事を調べる事すらしなかった・・・
もうキラに『』と呼ばれ微笑みかけて貰えない
そんな現実が怖くて調べなかった・・・
きちんと調べていたら、パイロットになる事なんてなかったかもしれない
自分の臆病な気持ちと恐怖心から逃げて
きちんと現実を見ていればキラを取引きに出る様な事はなかったはず・・・
後悔ばかりの自分
現実から逃げる出すことばかりの考えに
ため息を付き、机に伏し、目を閉じ訪れる闇に身を任せた。
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第7話
すいません、ウソを付いてしまいました。
キラ名前だけでした、次回登場ですね・・・・・
フラガさんが書きにくい様な気が?
2003 9 29